沢村浩輔さんの「夜の床屋」がすごい。
Ciao!
突然ですが、みなさん。
沢村浩輔さんがやってる「夜の床屋」って知ってますか?
カットもカラーもパーマも、何をやらせてもピカイチだそうで。
ではなく。
沢村浩輔さんの「夜の床屋」という本は知っていますか??
この前、近くの書店で見かけて「帯」が気になって買ってみました。
その帯というのがこちら
「この結末、正答率0%説」(笑)
そこまで言うなら、と思って とにかく突拍子もない展開を勝手に想像しながら読みました。
まぁ当たりませんでしたね(笑)
当たらないどころか、その上を行かれました。
この小説の何がすごいって、構成だと思うんです。構成。
夜の床屋
空飛ぶ絨毯
ドッペルゲンガーを捜しにいこう
葡萄荘のミラージュI
葡萄荘のミラージュⅡ
「眠り姫」を売る男
エピローグ
この本、以上7つの物語から成っているんですよ。
初めの3つは主人公は一緒。
でも、それぞれに関連性はなく独立した物語です。
それぞれにそれぞれの謎があり、それを主人公と周りの人で解いていくというストーリー。
後半4つも「『眠り姫』を売る男」以外の3つは、前半3つの物語と主人公は一緒なのですが、連続した少し長めのストーリー。
ただ、「『眠り姫』を売る男」が「葡萄荘のミラージュⅠ」「葡萄荘のミラージュⅡ」に続くストーリーだということさえも、「エピローグ」を読んで気づきました(やられた…)
と、思いきや!
前半の3つの物語も、実は後半の物語の伏線になっています。
しかも!
前半3つの物語では解決していたはずの謎の真相を、根本から疑わなければいけなくなるような展開に…
本を読み終える最後の最後まで、沢村浩輔さんに振り回されました。
本を閉じても、しばらく悔しさが残るほどに(笑)
ミステリーが好きな方、ぼくの代わりにリベンジしてください!
最後に。
本の内容とは全く関係ないのですが、ひとつ気になったこと。
何度か「煙草をくゆらせる」という表現が出てきていたのですが。
気になったのは、この「くゆる」という日本語。
ぼくの故郷の沖縄の方言に「ゆっくりする、休憩する」という意味の「ゆくる」という言葉がありまして。
最近は意味が転じて「煙草を吸う」と言いたい時に使ったりもするんですよ。
似てるなぁ、って出てくるたんびに思っていました。っていうだけの話(笑)
以上!Ciao!